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翡翠について
翡翠が採掘される産地は、世界でも限られており、大半がミャンマーです。しかし、ミャンマー政府は、年2回のオークションでのみ輸出を許可しているだけです。さらに年々産出量は減少し、原石の価格は、上昇の一途です。勾玉や他の彫刻品は、古来よりの製法を重視すれば、一つ一つが手作りです。翡翠は、最も割れにくい鉱物であり、その点では、ダイヤモンドをしのぐ特性をもっています。その手間は、アクセサリーなどで使われる水晶やめのうとは比較になりません。本翡翠(ジェダイトジェイド)の産出はきわめて少なく、数多くの類似石を一般には、翡翠と呼んでおります。
翡翠は東洋を代表する宝石であり、ダイヤモンドやルビーのように原石の結晶が、母石の中にあるというようなものではなく、時には、何屯もあるような石の塊として産出します。 台湾翡翠(ネフライト)、印度翡翠(アベンチュリンクオーツ)、その他にも翡翠と呼ばれるものは、非常に多く、緑色の石の大半には、翡翠という名が付けられておるようですが、その価値は本翡翠(ジェダイトジェイド)とは比較になりません。また、中華民国故宮博物院の「玉器の解説」によると、古人は、軟玉も硬玉も含めて美しい石を「玉」と称していたようです。
鉱物学的には大別して軟玉と硬玉の二種類に分けられ、軟玉には「白玉」「青玉」「黄玉」「碧玉」「墨玉」などがあり、硬玉には「ダイヤモンド」「ルビー」「翡翠」などがあります。具体的には、現在「翡翠」と呼ばれる多くの宝石は軟玉であり、厳密に「翡翠」と呼ぶに値するのは、「本翡翠(ジェダイトジェイド)」だけであるといえるのです。
本翡翠の歴史
中国では翡翠には、「仁」「慎」「勇」「正」「智」の五徳が備わっているといわれ、王の宝石「玉」と呼ばれ、人に超自然的なパワーを與える宝石として珍重され、翡翠を所有するだけで、これらの徳が備わり、人から敬われる、支配者になれると信じられているそうです。
中国の文献にも秦の昭王は一個の翡翠のために十五の城と交換を申し出たということによって長寿と健康が保てるといわれております。中国・日本において昔から数千年の経験が私たちに無言の語り掛けをしています。だからこそ私たちも理屈抜きでやってみようという気になるのです。